近赤外線を用いて、目の断層像を撮影する装置です。瞳孔を散大させて検査する場合もありますが、眼底カメラを撮るのとほとんど変わらない負担ですみ、短時間で終わります。黄斑変性など網膜の病気、緑内障などの診断や経過観察に非常に有用です。
ごく最近本院に導入されたOCTは最新の進化した機種(RS-3000 Advance)であり、より高感度で高精度の画像が得られます。
なお、当院もデータ収集に協力した強度近視眼の正常値も最近搭載され、正常か異常かの判断がより容易になりました。
レーザー光線を眼底に照射し、網膜や視神経乳頭などの血流状態を二次元的に測定することができる装置です。基本的に瞳孔を散大させて検査します。しばらく1カ所を見ていていただく必要がありますが、注射などは必要なく、身体への負担はほとんどありません。網膜の病気や緑内障などの診断や経過観察に役立ちます。
視野の全体像を調べるために検査員が手動で検査を行なう際に使用する機械です。緑内障など視神経の病気、網膜色素変性など網膜の病気、脳梗塞・脳出血など頭の中の病気の診断や経過観察に有用です。
比較的中心に近い視野における各ポイントの感度を求める機械です。コンピューターによってさまざまな強度の光がランダムに呈示され、見えにくい箇所がないかどうか調べます。緑内障の初期から中期、網膜や視神経の病気の診断や経過観察に必要です。
角膜の内側にある“内皮細胞”の写真を撮り、減少していないかどうか調べる装置です。目の病気やコンタクトレンズ長時間装用などによる酸素不足のため細胞が減ってくる場合があります。内皮細胞が極端に少なくなると、角膜が濁って矯正視力が低下してしまうので、注意が必要です。
角膜のカーブを二次元的に測定・表示する装置です。乱視、円錐角膜(角膜が円錐状に突出する病気)などを検出することができます。
超音波によって、網膜や目の後ろなどに異常(例えば網膜剥離や腫瘍など)がないかどうかを調べる装置です。また、隅角(角膜と茶目の間で、眼圧上昇に関係する部分です)が狭い場合にどの程度緑内障になりやすいかを調べたり、閉塞隅角緑内障の診断に用いたりします。
眼底(網膜や視神経乳頭)の状態を記録するとともに、視神経乳頭のへこみ具合(視神経乳頭陥凹)の大きさを立体的に調べ、緑内障の診断や経過観察に役立てます。瞳孔を散大させて撮影する場合が多いです。
IOLマスターは眼球の長さや前眼部を非接触にて測定する検査機器です。高い再現性で高精度の測定データを得ることができます。当院では、従来の超音波眼軸長測定(超音波Aモード)と併用しています。白内障手術治療に使用する眼内レンズ(IOL)の度数がより正確に算出可能となり、精度の高い白内障手術が可能となっています。
ERGは網膜全体の電気的反応を記録するもので、網膜のどの部分の細胞がどのように機能しているか評価することができます。当院の機種では、Standard flash ERG(網膜全体の反応)のみならず、錐体系ERG、杆体系ERGの測定が可能で、網膜色素変性、錐体杆体ジストロフィーに代表される遺伝性網膜変性疾患の診断に有用です。(網膜には、錐体と杆体の2種類の視細胞があります。錐体は明所で機能し、杆体は暗所で機能します。)
最近、ファイリングシステムを導入しましたので、角膜や眼底などの写真、各種検査結果をテレビモニターで拡大してわかりやすくお見せすることができるようになりました。